【耐震シェルター】地震災害から命を守る安心の住まいを
大地震は、多くの人々に甚大な被害を与えるものです。その中でも特に注意しなければいけないのが住宅の倒壊です。
過去に発生した大地震でも、倒壊した建物の下敷きになり、お亡くなりになられた方々も大勢いらっしゃいます。
築年数から考えて、耐震補強工事を検討されている方も多いでしょう。しかし、大規模な補強工事となると費用も安くはないため、すぐ決められるものではありません。
震災による被害を少しでも減らすため、今注目されているのが「耐震シェルター」です。
耐震シェルターであれば、大規模な耐震補強工事を行うことなく、地震が発生した時に家族の命を守れます。
この記事では、地震などの自然災害から家族を守る耐震シェルターについて解説します。
耐震シェルターとは?
耐震シェルターとは、地震による家屋の倒壊から居住者の生命を守るために、既存住宅の内部に設置する頑丈な箱状の空間です。
寝室や居間などの部屋単位で設置でき、住宅に住みながら工事を実施することも可能です。耐震改修に比べて工期が短く、安価に設置できます。
耐震シェルターが注目される理由
日本の住宅の約8割が木造住宅だとされています。耐震性能の低い木造住宅を対象に人的被害と避難者を低減することを目的として開発されたのが耐震シェルターです。
これまでの巨大地震による人命喪失の多くは木造住宅の倒壊でありながらも、耐震性が弱い住宅ほど改修費用も高いことで、耐震補強を諦める方も多くいます。そこで、より安価で人命確保性能に特化するように開発されたのが耐震シェルターです。
旧耐震基準に建てられた木造住宅のほとんどが大地震で崩壊
昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅は「旧耐震基準に建てられた木造住宅」と呼ばれており、耐震性に大きな問題を抱えています。
旧耐震基準の住宅が多く残っていた時期に発生した阪神・淡路大震災では、その問題点が浮き彫りになりました。
阪神・淡路大震災の調査報告によると、この震災で亡くなられた方の約75%が木造住宅の倒壊等による圧死と窒息であるとされています。
特に、旧耐震基準で建てられた住宅は、大震災が発生した時に倒壊する可能性が高いとされているため、耐震補強が必要です。しかし、耐震補強工事には多額のコストが必要なため、耐震補強をしたくてもできない方が多くいらっしゃるのが実情です。
そこで、比較的安価に設置できる耐震シェルターのような頑丈な部屋を確保すれば、倒壊等による圧死を防ぐことができます。旧耐震基準の木造住宅にお住まいで、大規模な耐震補強が行えない方にとって、耐震シェルターは重要な選択肢のひとつといえるでしょう。
耐震シェルターを設置する最大の利点
高齢の方や身体が不自由な方は、仮に大地震や自然災害が突然発生しても、走って避難することは困難です。そのため、自宅内に安全なスペースが確保されているだけで安心につながります。
特に寝たきりの方や、居室の中でしか過ごせない方の場合、居室全体を耐震シェルターに変えることで、大震災が発生した時の生存率が大きく向上するでしょう。
耐震シェルターの種類は3つ
耐震シェルターには「ベッド型」「部屋型」「テーブル型」の3種類があります。それぞれ特徴が異なるため、個々のライフスタイルや家族構成、地震対策の目的に応じた耐震シェルターを選ぶことが重要です。ここでは、各耐震シェルターの特徴について、わかりやすく解説します。
ベッド型
ベッド型の耐震シェルターは、ベッドを囲うように設置される耐震シェルターです。地震が発生したとしても、ベッド上にいる人の安全を確保できます。
夜間の就寝中に地震が発生した際にベッドから避難できない状態だったとしても、家屋の倒壊からベッド上の人を守ります。
部屋型
部屋型の耐震シェルターは、特定の部屋全体をシェルターとして強化するものです。リビングや寝室など、普段多くの時間を過ごす部屋を耐震シェルターにすることで、家の中で安全に避難できる場所を確保します。
部屋全体の耐震性が強化されるため、複数人で入っても安全性を確保できます。複数人で住むご家庭の場合は、部屋型を利用するとよいでしょう。
テーブル型
テーブル型の耐震シェルターは、ダイニングテーブルや作業台のように普段使う家具をシェルターとして利用するものです。
一般的なテーブルは、地震による家具の落下などでは身の安全を守れますが、家が倒壊するレベルの巨大地震では、身の安全を守るには不十分で耐荷重が高くありません。しかしテーブル型の耐震シェルターであれば、家屋の倒壊からテーブルの下の空間を守れます。
テーブル型の耐震シェルターは、ダイニングテーブルなど、日常的に使用もできるため、家具として馴染みやすいメリットもあります。
耐震シェルターを選ぶときのポイント
耐震シェルターは、耐震強度だけで選ばないことをおすすめします。なぜなら、地震発生時を除いては、通常の住宅の一部として使用するからです。ライフスタイルや家の間取りなども考えた上で、適したシェルターを選択しましょう。続いて、耐震シェルターを選ぶときのポイントについてわかりやすく解説します。
家族の人数や家の間取りに適しているか?
家の間取りが狭いとボックスタイプの設置は困難です。耐震シェルターで大きなスペースを取ってしまった場合、導線が狭くなってしまったり、部屋が極端に狭くなってしまったりする可能性もあります。
一方で、家族の人数が多い場合には、避難スペースも広くなくてはいけません。部屋の空間を邪魔することなく、全員が避難できるスペースで設置できるかを考えることが重要です。
設置しても日常生活に支障はないか
設置しても日常生活において支障なく生活ができるのか考えることが重要です。専門家と相談しながら実際に設置した完成図などのシュミレーションを十分に実施しましょう。
どんなに家が広くて、設置スペースがあったとしても、実際に設置してみると違和感を感じてしまうケースもあります。完成図もイメージした上で、疑問点があれば細かく施工業者に質問しましょう。
効率よく利用できるか?
耐震シェルターは、万が一の地震による自然災害に備えるものです。しかし、地震が発生しない多くの時間は、住宅内の一つの空間として利用しなければいけません。
耐震シェルターでも、収納スペースや子供部屋として利用したりと、普段使いできることが重要です。日常生活に役立つ機能を備えたシェルターなのかチェックしながら計画を進めましょう。
耐震シェルターならSE構法の部屋型がおすすめ
弊社では、SE構法を採用した木質耐震シェルターを取り扱っています。建物全体の強度を高めつつ、木の温もりを感じるデザインで設計されています。
家族全員が安全に避難できるスペースを確保しつつ、日常生活の中で使いやすい点が特徴です。ここでは、SE構法で作られた木質耐震シェルターについて詳しく解説します。
動画でもご確認いただけます。
弊社公式YouTube:木質耐震シェルター
SE構法とは?
SE構法とは、阪神淡路大震災を機に開発された耐震性に優れた構法です。国土交通省の大臣認定を取得した木造建築工法で、すべての物件で構造計算が行われています。構造計算によって耐震性を担保しており、部品1つひとつも100年を超えても朽ちない、耐久性にも優れたものです。
SE構法は、壁ではなく柱と梁のフレームで建物を支える構造でできていますが、柱と梁が少なくても特殊なSE金物によって非常に硬く接合されているため、強固な構造体が仕上がります。また、建物の骨組みとなる部分に貼られる合板による耐力壁は、在来木造に比べて数倍の耐震性能があるため大きな地震でも倒壊しないように頑丈に作られてるのが特徴です。
壁で仕切られない広々としたLDKや吹き抜けを実現
SE構法は、筋交いを入れずに耐震性を強化できる特徴があります。そのため、一般的な木造住宅では実現できないような、広々としたリビング・ダイニング・キッチンの吹き抜けを実現可能です。
SE構法について詳しくはこちらのページをご覧ください。
SE構法の木質耐震シェルターでも、この特徴を最大限に生かしているため、部屋の空間を一切仕切ることなく、広々とした空間を実現できます。
また、木製なので、木造住宅の柱や壁と一体感も感じられ、今のお家と馴染ませることも可能です。耐震シェルターを設置しても、インテリアの配置や家具を自由に選べる点が、SE構法で作られた木質耐震シェルターの大きな魅力です。
耐震シェルターなのに効率的に利用できる
SE構法の木質耐震シェルターは安全を確保しながら、効率的に利用できる点も大きな魅力です。例えば、普段使わないときには災害時に備えた物品などの保管スペースに使用することも可能で、ライフスタイルに合わせて使える自由度の高さも耐震シェルターの利点です。
SE構法の木質耐震シェルターで命を守る
耐震シェルターは、大規模な耐震補強が難しい場合でも、部分的にあなたやご家族を守ることできる意義のある製品です。しかし、普段の生活では、快適な住環境を実現できるように工夫されていることも重要です。
SE構法の木質耐震シェルターは、今のお家の構造に馴染むよう設置でき、自由に空間を使える点が魅力的な製品です。
楠亀工務店では、SE構法の木質耐震シェルターを取り扱っております。お客様の家の間取りやデザインのこだわりをお聞きしながら、お住まいに合わせた木質耐震シェルターを設置することが可能です。
住宅の耐震性に不安を抱えている方やできる限り小規模な工事で部分的にも耐震性を強化したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
お問い合わせやご相談はこちらからお気軽にどうぞ。